いきなりですが皆さん、読書が好きになったきっかけは何ですか?
私は、中学3年生の時に担任の先生が用意してくれた学級文庫です
それまでも読書は好きでしたが、自分のお金で本を買うようになったのは、その学級文庫がきっかけでした
本は読む年齢や時期によって感じ方が違うので、当時の先生が学級文庫を充実させてくれていたことは、とっても有益なことだったんだなと思います
ということで、今回はそんな先生の思いが詰まった学級文庫の中でも、私のお気に入りを3冊ご紹介したいと思います
・学級文庫を読んだことがない人
・学級文庫を読んでいた人
・読書感想文の本に困っている人
はぜひ読んでほしいです
『桐島、部活辞めるってよ』
浅井リョウさん著作『桐島、部活辞めるってよ』
インパクトのある題名でもあり、知ってる方はたくさんいるのではないでしょうか
『桐島、部活辞めるってよ』は近年、神木隆之介さん主演で映画化もされており、
第22回小説すばる新人賞受賞作です
バレー部主将の桐島が理由も告げずに部活を辞めたことで巻き起こる物語
「〇〇、部活辞めるってよ」という言葉は、読者の学生生活でも一度は耳にしたことがある言葉だと思います
身近な人に限らず、遠いクラスの人や隣の部室を使ってるチームの一員など、、、
そんな記憶があるからこそ、1人が部活を辞めることで起きる波紋や小さな動揺は、肌で感じることができます
“学校”という小さな世界にどれだけ悩み、動かされてきたか、様々な登場人物がいるからこそ、全員の共感が詰まっています
学生の時に読めば、登場人物らの気持ちが痛いほど分かり、卒業してから読めば、”学生時代こうだった!”と懐かしく思うような作品です
私は大人になって読み返してみたとき、当時は気付かなかった不穏な雰囲気に作品の印象が変わりました
学生のころ読んだことがある人は、また手に取って見ると違った面白さに出会える作品だと思います
『桐島、部活辞めるってよ』
著者:浅井リョウ
出版社:集英社
発売日:2010年02月05日
『カラフル』
森絵都さん著作『カラフル』
題名だけでは内容を想像することはできませんが、読み始めても結末の衝撃を想像することはできない作品です
私はこの作品を読んだ時(中学生)、読書にハマり始めた頃だったので、惹き込まれる展開の面白さに感動したのを覚えています
自分の置かれた環境でどう生きるか、潜在的に「私は○○だから〜」や「うちの家は○○だから〜」と、諦めたり、決めつけたりする気持ちを持つ人にハッとさせる作品です
私は『カラフル』を読んで「私は私!好きなようにさせてもらうよ!」と大きな考えを持ちました
自分自身さえその気になれば、大きく変えていくことだってできるんだなと。
ちなみに、昨年なにわ男子の長尾謙杜さんが主演を務めていた「HOMESTAY(ホームステイ)」というAmazon Prime Videoオリジナル映画は『カラフル』が原作だそうです
『カラフル』
著者:森絵都
出版社:文藝春秋
発売日:2007.09.04
『博士の愛した数式』
小川洋子さん著作『博士の愛した数式』
第1回本屋大賞受賞のこの作品は、今でも多くの人を魅了する作品です
80分しか記憶を保てない博士と母子の物語
何度顔を合わせても覚えていることのない博士と関わることは簡単ではないものの、
やり取りの中で垣間見える博士の優しさや温もりには、
数式のように神秘的で精密な雰囲気のある貴重な時間だと感じることができます
私はこの作品がとても大好きで、読んだ後には苦手な数学も少しは頑張ってみようと思えました
どんな風に生きていても、優しさや温もりを忘れない生き方をしていきたい、
とそのように思う作品です
『博士の愛した数式』
著者:小川洋子
出版社:新潮社
発売日:2005.12.01
懐かしい本や気になる本はありましたか??
私は、今回紹介するにあたって、3冊をもう一度手に取ってみたのですが、中学生時代に読んだのと今読むのとでは全く違った面白さや魅力があり、読書をとても楽しめました
大人になったいま、学生時代を振り返りつつ、新たな価値観で読むのもありですね
ここまで読んでくださりありがとうございました